【船橋市の解決事例】親の“借金”が判明し、家族がパニックに —— 相続放棄と限定承認を使い分けて解決したケース —— 負債がある相続の実務的な最短ルート ——
本件は、船橋市にお住まいの方からご相談いただいた相続・遺言手続きの解決事例です。
当事務所では、相続人調査や遺産分割書作成などの実務対応を通じて、円満な解決をサポートしました。
■1 相談者の状況(船橋市・40代男性)
船橋市在住のHさん(40代男性)からのご相談。
亡くなったお父様の相続について、 Hさんは次のように話します。
「父の預金も家もほぼないだろう、と思っていたら……
負債の督促状が来て驚きました。」
相続財産を調べたところ、
●判明した相続財産
預貯金:20万円ほど
船橋市内の賃貸アパート(家主ではなく、単なる居住)
負債(消費者金融2社):合計約270万円
医療費の未払い:9万円
税金の滞納:数万円
典型的な 「負債のほうが多い相続」 のケースです。
■2 相続の選択肢は3つ — しかし、多くの人が判断を誤る
負債がある場合、相続人が取れる選択肢は3つだけです。
●① 単純承認(負債も含めて全部相続する)
→ 最も避けたい選択。負債270万円がそのまま相続。
●② 相続放棄(相続を最初からなかったことにする)
→ 最短で完了する。
→ デメリット:もし後で“価値ある財産”が見つかっても一切受け取れない。
●③ 限定承認(プラスよりマイナスが大きいなら負債を払わない)
→ 負債の額が不明なときや、価値ある財産が隠れている可能性があるとき有効。
→ ただし、すべての相続人が共同で行う必要があり、手続きは複雑。
本件では、
負債はほぼ確定
財産はほぼゼロ
相続人はHさん1人
という状況。
しかし、ここで問題がありました。
■3 親名義の“生命保険の可能性”が浮上
役所からの照会で、
お父様が過去に加入していた保険の情報が出てきたのです。
ただし、
保障内容は不明
解約済みかどうかも不明
受取人欄も不明
つまり、
「価値ゼロかもしれないし、数十万円残っている可能性もある」
という典型的な“グレーケース”。
ここから判断を誤ると、後々取り返しがつきません。
■4 当事務所で実施した実務対応
実務で重要なのは、
「3ヶ月以内」の期限の管理
です。
相続放棄・限定承認には法定期限があるため、まずこれを押さえます。
●(1)債務の全体額を確定
消費者金融・病院・市役所・税務署に照会し、債務額を水増しせず正確に把握。
→ 総額 約280万円 と確定。
●(2)保険会社へ照会
受取人が相続人以外の可能性(=相続財産にならない)も含めて調査。
→ 結果:すでに解約済み。解約返戻金も受け取り済み。0円。
Hさんは、
「じゃあもう相続放棄で良いですね?」
と言いましたが、まだポイントがあります。
■5 相続放棄の“意外な落とし穴”
相続放棄をすると、Hさんは相続人ではなくなりますが、
同時に、次順位の相続人(兄弟や甥姪)へ負債の相続が“押しつけられる”結果になる場合があります。
今回の場合:
相続人はHさん1人
次順位の相続人は叔父・叔母
負債を知らないまま巻き込まれる危険性あり
そこで当事務所では、次の処理を推奨しました。
■6 方針決定:最速ルートでの「相続放棄」
調査の結果、
プラス財産は完全にゼロ
保険の可能性もゼロ
次順位の相続人が巻き込まれないよう説明責任を果たす
以上を確認し、
相続放棄を最速で行う方針 になりました。
■7 実務での申立て
必要書類を揃え、
千葉家庭裁判所へ相続放棄の申述書を提出。
提出書類:
相続放棄申述書
被相続人の戸籍一式
Hさんの戸籍
債務の資料
放棄の理由書
住民票
裁判所からの照会にも迅速に回答し、
約3週間で受理通知が到着。
これにより、
👉 Hさんは負債280万円の相続義務を完全に免除
となりました。
■8 Hさんの言葉
手続き完了後、Hさんは安堵の表情で言いました。
「もっと複雑だと思っていました。
あのまま放置していたら、借金取りが来るところだったので本当に良かったです。」
実務では“負債あり相続”は珍しくありませんが、
判断を誤ると、
単純承認になってしまう
後から価値ある財産が見つかっても放棄している
他の親族に迷惑がかかる
税金だけが残る
という問題が起きます。
■9 まとめ:負債相続は「絶対に放置してはいけない」
負債のある相続では、
とにかく 情報が少ない状態で焦って決めないこと が重要。
調査して
財産を確定させ
最適な選択肢を選ぶ
これだけで、不要な負債から確実に身を守れます。
本件は、当事務所の【相続手続フルサポート】内で対応しました。
費用の目安はこちらをご参照ください。
この事例とあわせて読まれている解決事例
【千葉県(市川市)の解決事例】相続人の一部が“相続放棄を希望”しながらも手続きが進まない状況で、期限管理・戸籍収集・財産調査・放棄後の協議支援まで行政書士が一括で解決した事例
【習志野市の解決事例】公正証書遺言をめぐる“文言の解釈違い”から生じた親族間の対立を、確認書の作成で円満に収束したケース
同じように「相続人同士の意見対立」「遺産分割が止まっている」状況でお悩みの方は、地域別の解決事例や相談窓口も参考にしてください。
