亡くなった後の預金を引き出して葬儀費や実家処分費に充てるのは違法?「私は間違っていない」が招くトラブルと実務上の解決策
2026/08/15
身近な家族や兄弟が亡くなった際、慌ただしく発生する「葬儀費用」や「実家のかたづけ・家財処分の費用」。
「故人のためのお金だし、故人の預金から支払うのは当然」「立替費用を故人の口座から出しても問題ないはず」と考えて、遺族の一人が独断でキャッシュカードから出金してしまうケースは後を絶ちません。
しかし、他の相続人の了解を得ずに独断で口座からお金を引き出す行為は、たとえ使い道が正当であっても、法律上大きな問題(使い込みの指摘や不当利得返還請求等のトラブル)に発展するリスクを孕んでいます。
■ 実際にあった相談ケース:「私は間違っていない」の落とし穴
当事務所で実際にいただいたご相談でも、次のようなケースがありました。
ある兄弟の死後、相続人の一人である方が、葬儀費用や実家の処分費用などを亡くなった方の預金口座から勝手に引き出して支払っていました。
私が「その引き出しや支払いについて、他の相続人の方々の了解は取られていますか?」とお尋ねしたところ、その方は、 「故人のために使ったお金なのだから、自分が間違っているはずがない」 と強い信念をもって主張されたのです。
悪気はなく、「故人のための必要経費なのだから当然だ」という思い込みがあったのだと思います。
しかし、どれほど正当な理由に見えても、事前の合意がない出金は、ほかの相続人から見れば「勝手に預金を使い込まれた」「遺産を隠された」と映ってしまいます。「正しいことをしている」という強い主張がかえって周囲の不信感を煽り、深刻な感情的対立に発展してしまうのです。
■ なぜ「了解のない出金」はダメなのか?(法律上のリスク)
人が亡くなった瞬間、その方の預金は「相続人全員の共有財産」になり、遺産分割協議がなされるまでは、法定相続分により全ての相続人が共有している状態となっています。
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相続人全員の同意が必要(民法の原則) 遺産分割協議が整う前の出金は、原則として相続人全員の合意が必要です。独断で引き出すと、他の相続人から不当利得返還請求(引き出した分を返せという請求)を受けたり、話し合いが完全にストールしたりします。
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領収書があってもトラブルになりやすい 「領収書があるから大丈夫」と思いがちですが、「なぜその業者にしたのか」「金額が妥当か」など、手続きの透明性が欠けていると納得を得られません。
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■ 【実務上の解決策】トラブルを防ぐ具体的な対応とは?
では、どうしても故人の預金から葬儀費用や実家の処分費を出したい場合、どうすればよいのでしょうか?
当事務所では、後々のトラブルを防ぎ、全員が安心して納得できるよう、遺産分割協議書への明記をおすすめし、実務で対応しています。
1. 遺産分割協議書に「負担と管理」をはっきり明記する
相続人間で事前に話し合いを行い、作成する遺産分割協議書の中に以下のような条項を盛り込みます。
(記載例) 「〇〇(葬儀費用・実家の家財処分費用等)の費用については、相続財産から支弁する。なお、その出金・支払等の管理は長男(〇〇 〇〇)がおこなう。」
このように協議書上で「何のための費用か」「誰が管理・支払うのか」を契約として明確にしておけば、後から「勝手に使い込んだ」と疑われる心配はありません。
2. 領収書と出入金明細(精算書)をセットで保管・開示する
担当となった相続人は、かかった費用の領収書や通帳の出金履歴をすべて保管し、最終的な遺産分割のタイミングで「これだけの費用がかかり、このように支払いました」と一覧(精算書)にして他の相続人に開示します。
■ まとめ:こじれる前に「つだぬま相続相談室」へご相談ください
「故人のためを思ってやったこと」が、ちょっとした手続きの順番ミスや説明不足によって「使い込み」と疑われ、兄弟親族の絆を壊してしまうのは非常に悲しいことです。
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「急ぎの費用を預金から出していいのか不安」
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「すでに引き出してしまい、兄弟から疑われている」
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「全員が納得できる形で遺産分割協議書を作成したい」
船橋市・習志野市周辺にお住まいでこのようなお悩みをお持ちの方は、手遅れになる前につだぬま相続相談室(行政書士 江川二朗)の初回無料相談をご利用ください。第三者である専門家が間に入り、妥当な記載方法や明確なルール作りを行うことで、円満な解決をサポートいたします。
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つだぬま相続相談室 行政書士 江川二朗
千葉県習志野市津田沼1-13-24-205
電話番号 : 047-406-5995
習志野市を拠点に遺産分割の提案
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