【習志野市】相続人が刑務所に服役中でも手続きは可能?遺産分割を成立させた解決事例
本件は、習志野市で相続・遺言に関するお悩みを抱えていた方からのご相談事例です。
行政書士が状況を整理し、必要な相続手続きを一つずつ進めることで解決に至りました。
被相続人であるご主人が亡くなられたことにより相続が発生しましたが、相続人の中に刑務所に服役中の方が含まれているという、非常に特殊で不安の大きい状況でした。
「このような状況でも相続手続きは進められるのか」「何から手を付けてよいのか分からない」という切実なお悩みを抱え、当事務所へご相談に来られました。
ご相談時の相続関係と問題点
相続人は以下の3名でした。
被相続人の奥様である A様(相談者)
長男 B様
次男 C様
B様とC様は、10年以上前からほとんど連絡を取っておらず、兄弟関係は疎遠な状態でした。
さらに、次男C様は地方の刑務所に服役中であり、自由に外出することはもちろん、役所での手続きや印鑑証明書の取得もできない状況でした。
このためA様は、
「遺産分割協議はできるのか」
「刑務所にいる人の署名や押印はどうすればいいのか」
といった点に大きな不安を感じていらっしゃいました。
遺言書がない場合に必要となる手続き
今回の相続では、被相続人が遺言書を残していなかったため、法律に基づき相続人全員で遺産分割協議を行う必要がありました。
遺産分割協議では、
誰が
どの財産を
どの割合で相続するのか
を相続人全員で話し合い、その内容をまとめたものが「遺産分割協議書」です。
この遺産分割協議書は、
不動産の名義変更(相続登記)
預貯金や証券の名義変更
を行う際に必ず必要となる重要な書類です。
原則として、相続人全員の署名・実印の押印、印鑑証明書の添付が求められます。
刑務所に服役中の相続人がいる場合の対応方法
問題となったのが、C様が刑務所に服役中である点です。
たとえ過去に印鑑登録をしていたとしても、服役中は役所で印鑑証明書を取得することができません。
このような場合、実務上は次の方法を用います。
実印の代わりに 拇印(指印) を押してもらう
その拇印が本人のものであることを証明するため、**刑務所長による「奥書証明」**を取得する
この奥書証明は、「確かにこの拇印は本人のものである」ということを公的に証明する書面です。
考え方としては、相続人の一人が海外に居住している場合に、日本領事館で「サイン証明」を取得するのと同様の手続きになります。
実際に行った手続きと結果
今回も、行政書士が刑務所と事前に連絡を取り、必要書類や手続き方法を確認しました。
そのうえで、服役中のC様と面会室で面会し、遺産分割協議書の内容を一つずつ丁寧に説明しました。
C様にも協議内容にご理解・ご同意いただき、
遺産分割協議書への拇印
刑務所長の奥書証明
を無事に取得することができました。
刑務所の面会室での手続きは、行政書士としても緊張する場面でしたが、事前準備をしっかり行ったことで、問題なく協議を完了させることができました。
その後の相続手続きと相談者の安心
さらに当事務所では、
預貯金
証券類
の名義変更手続きについても一括してご依頼を受け、A様が金融機関を何度も回る負担を軽減しました。
A様は、「刑務所に服役している息子がいることで、相続手続きが途中で止まってしまうのではないか」と大変心配されていましたが、
すべての手続きを無事終えることができ、安心されたご様子でした。
まとめ
相続手続きは、相続人の状況によって大きく難易度が変わります。
特に、相続人の中に服役中の方がいる場合でも、正しい手順を踏めば相続手続きを進めることは可能です。
重要なのは、
制度を正しく理解すること
早い段階で専門家に相談すること
です。
相続に関して少しでも不安がある場合は、状況が複雑になる前に専門家へご相談されることをおすすめします。
本件は、当事務所の【相続手続フルサポート】内で対応しました。
費用の目安はこちらをご参照ください。
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