【遺言書に“財産の漏れ”があったときどうする?|追加遺産が見つかった場合の正しい対処】
2025/11/28
【遺言書に“財産の漏れ”があったときどうする?|追加遺産が見つかった場合の正しい対処】
遺言書は、相続手続きをスムーズに進めるための非常に有効な手段です。
しかし実務では、
遺言に書かれていない不動産が見つかった
ネット証券口座を家族が知らなかった
暗号資産が後から判明した
銀行の定期が別支店にあった
このようなケースは決して珍しくありません。
今回は、遺言書に書かれていない財産が後から見つかった場合の正しい処理方法 を解説します。
■1. 遺言書は万能ではない
まず押さえるべき前提があります。
●遺言書に“書かれているものだけ”が遺言の効力の対象
それ以外の財産は原則として「法定相続分」で分ける必要があります。
つまり、遺言書に書き漏れがあった場合、
書かれている財産 → 遺言どおりに分ける
書かれていない財産 → 新たに遺産分割協議が必要
という二重構造になります。
■2. 【実例】暗号資産が発覚したケース(船橋市)
船橋市の50代男性からの相談。
母の遺言書は公正証書遺言で「自宅不動産と預金を長男に相続させる」と書かれていました。
手続きも順調に進んでいたのですが、遺言にない“暗号資産”が後から見つかりました。
●問題点
暗号資産は「遺言に記載なし」のため、遺言の対象外。
よって兄弟全員で遺産分割協議をしなければなりません。
最終的には
遺言で指定された財産 → 長男
暗号資産 → 法定相続割合で按分
という形で協議書を作り直し、無事に完了しました。
■3. 財産漏れが起きやすい財産トップ5
ネット銀行・ネット証券
暗号資産(仮想通貨)
会社の財形貯蓄
共済金・職場の死亡退職金
生命保険の割増部分・配当金
特に ネット資産 は紙の書類が届かないため、家族が気づきません。
■4. 対処法①:遺言書に書かれている財産だけ先に手続きを進める
これは合法です。
遺言に書かれている財産は指定通りに名義変更できます。
ただし、協議が必要な財産は別途手続きが必要になります。
■5. 対処法②:財産調査を徹底する
財産漏れを防ぐためには、事前の調査が最も重要です。
銀行の取引履歴
税務署への残高照会
マイナンバーによる証券口座照会(制度開始予定)
クラウド会計・スマホの金融アプリ確認
ネット銀行のログイン履歴
これらを行えば、多くの漏れは防げます。
■6. 対処法③:遺産分割協議書を「追加財産対応型」にする
つだぬま相続相談室では、実務上よく次の文言を使います。
●「後日発見された財産は○○が取得する」
または
●「後日発見された財産は法定相続分に従う」
このように“将来の財産漏れ”に備えた条項を入れておけば、追加財産が見つかっても手続きがスムーズです。
■7. 行政書士ができるサポート
財産調査のサポート
遺産分割協議書の作成
後日発見された財産の調整
相続関係説明図の作成
各専門家(司法書士・税理士・社労士)との連携
遺言書に書かれていない財産が出てきても、適切に処理すればトラブルは避けられます。
■8. 財産漏れは他人事ではない。早めの相談が安心
特にネット資産の普及により、遺言書の書き漏れは年々増えています。
しかし、漏れた財産が後から発見されても、
遺産分割協議書を作成
各相続人が納得できる形に整理
必要な専門家と連携して手続き
これらを行えば、必ず解決できます。
家族が安心して相続できるよう、つだぬま相続相談室では丁寧にサポートしています。
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つだぬま相続相談室 行政書士 江川二朗
千葉県習志野市津田沼1-13-24-205
電話番号 : 047-406-5995
遺言書作成を通じて円満な相続をサポート
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