【習志野市の解決事例】「亡くなった親の借金が発覚し、相続人が相続放棄か限定承認かで対立したケース」
本件は、習志野市で相続・遺言に関するお悩みを抱えていた方からのご相談事例です。
行政書士が状況を整理し、必要な相続手続きを一つずつ進めることで解決に至りました。
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相続のトラブルでよくあるのが 「プラスの財産より借金のほうが多いかもしれない」 というケースです。
これは特に、預貯金や不動産の名義は確認できても、債務が不明確な場合 に起こります。
今回の相談は、亡くなった父が生前に借入れを行っていたことが判明し、
長男・長女で相続放棄か限定承認かをめぐって対立した事例です。
■1.状況:父の死亡後に借金が発覚
相談に来られたのは、船橋市の K さん(長男)と妹 L さんです。
父は一人暮らしで、亡くなった時点で自宅と少額の預貯金を残していました。
遺産概要:
- 自宅(土地建物):1,500万円
- 預貯金:100万円
- 借金(カードローン・消費者金融など):約1,800万円
父の死亡直後、金融機関や信用情報の調査で借金の存在が判明しました。
- 長男 K さんは「自宅を取得して借金は放棄したい」と考えました
- 妹 L さんは「父の借金を抱えたくないので、相続放棄したい」と主張
ここで 相続放棄と限定承認の選択 が問題となりました。
■2.相続放棄と限定承認の基本
法律上、相続人には以下の選択肢があります。
① 相続放棄(民法938条)
- 財産も借金も一切相続しない
- 申述書を家庭裁判所に提出する必要あり
- 被相続人の死亡を知ってから 3か月以内 に手続き
② 限定承認(民法922条)
- 相続する財産の範囲で借金を支払う
- プラスの財産を超える借金は相続しない
- 相続人全員が合意して、家庭裁判所に申述する必要あり
今回のケースでは、自宅を取得したい長男 と 借金を避けたい妹 で意見が分かれました。
■3.争点整理
- 借金の全額把握ができていない
- 自宅を長男が取得する場合、限定承認で可能か
- 相続放棄を選択する場合、どの期限までに手続きすべきか
- 家庭裁判所に申述する際の書類や手順の調整
■4.専門家による対応
① 借金額・内容の確認
- 消費者金融・銀行・カードローンの照会
- 公共料金・未払税金の確認
- 契約書・領収書の整理
② 自宅評価
- 土地・建物の評価額:1,500万円
- 債務総額:1,800万円
- 現状では プラス財産より借金が上回る
■5.相続放棄か限定承認かの判断
専門家が整理した結果:
- 相続放棄:妹はこれを選択
- 限定承認:長男は自宅を取得するために限定承認を選択
ただし、限定承認は相続人全員の合意が必要です。
■6.合意形成のプロセス
- 家庭裁判所に限定承認申述
- 全員の署名・捺印が必要
- 書類作成・提出を専門家がサポート
- 自宅を現物で取得する場合の評価調整
- 借金を含めた清算表を作成
- 現金差額の支払い方法を明確化
- 妹が放棄を選択
- 代わりに家庭裁判所への申述で相続放棄を正式に完了
■7.解決内容
- 長男 K さんが限定承認を選択し、自宅を取得
- 借金は自宅の評価範囲内で清算
- 妹 L さんは相続放棄により、借金も財産も一切相続せず
- 家庭裁判所に申述し、正式に手続き完了
■8.実務上のポイント
- 借金の存在が不明確な場合は、まず全容を把握する
- 限定承認は相続人全員の合意が必須
- 相続放棄は期限厳守(死亡を知ってから3か月以内)
- 財産・債務の評価と調整を明確に文書化
- 専門家が間に入ると手続き・心理的摩擦を減らせる
■9.まとめ
- 亡くなった親の借金が発覚すると、相続人の判断が分かれる
- 限定承認と相続放棄を正しく使い分けることが重要
- 専門家のサポートで、兄妹間の対立を回避し、円滑に手続き完了
本件は、当事務所の【相続手続フルサポート】内で対応しました。
費用の目安はこちらをご参照ください。
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