祭祀承継と相続はセットで考えるべき|お墓・遺骨・仏壇を巡る“争族”を防ぐ方法
2025/12/02
■はじめに
葬儀が終わると、親族は「財産の相続」に意識を向けがちです。
しかし実は、相続相談で最も揉めやすいのは
お墓・仏壇・遺骨など「祭祀」に関することです。
「相続は法律で決まるけど、祭祀は“慣習”」
この違いが誤解と争いを生む原因です。
■① 祭祀承継は「相続分」とは無関係
民法では、祭祀の承継は遺産分割とは別に扱われています。
つまり、お墓を継ぐ人が必ずしも多くの遺産を受け取るわけではありません。
●よくある質問
「長男だから当然にお墓を継ぐのでは?」
→ 実は法律で長男と決まっているわけではありません。
「遺言書に“長男に祭祀を継がせる”と書けばよい?」
→ 可能ですが、親族の理解がないと後で揉める原因になります。
■② 葬儀直後に起こりやすい祭祀トラブル例
●(1)遺骨をどこに納めるかで対立
最近増えているのが、
「菩提寺へ納骨するか」「自宅供養か」「散骨か」
で意見が割れるケース。
●(2)仏壇を誰が引き継ぐか決まらない
仏壇の管理は精神的負担が大きいため、兄弟間で押し付け合いになることも。
●(3)お墓の維持費を巡る争い
墓地の管理費は年数が経つほど負担になります。
「費用は誰が払うのか?」を巡って兄弟が険悪になる例は多いです。
■③ 祭祀トラブルを避けるために
以下の3つを押さえることで、多くのトラブルは回避できます。
●(1)葬儀の段階で「祭祀担当者」を仮決定する
49日までに決めるのが理想です。
葬儀に同席した親族の意向を早めに整理することが大切です。
●(2)祭祀の承継は“口約束”にしない
文書化することを強く推奨します。
相続財産とは別に、「祭祀の承継者」と「費用負担の方法」を書面に残しておくと安心です。
●(3)相続手続きと並行して判断する
相続財産の分割協議が進むと、
「お墓は誰?」「仏壇は誰?」と後回しにされ、最後に大きな対立が起こります。
葬儀→祭祀決定→相続手続き
という流れで進めるのが最もスムーズです。
■④ 専門家に相談すべきケースとは
親族が多く話がまとまりにくい
遺産よりも祭祀のほうが争いの理由になりそう
お墓の移転(改葬)を検討している
遺言で祭祀承継者が指定されているが内容が曖昧
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つだぬま相続相談室 行政書士 江川二朗
千葉県習志野市津田沼1-13-24-205
電話番号 : 047-406-5995
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