つだぬま相続相談室 行政書士 江川二朗

認知症の親がいる場合の遺言作成と成年後見制度の活用法 ——実例で学ぶ相続トラブルの回避策と手続きの詳細——

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認知症の親がいる場合の遺言作成と成年後見制度の活用法 ——実例で学ぶ相続トラブルの回避策と手続きの詳細——

認知症の親がいる場合の遺言作成と成年後見制度の活用法 ——実例で学ぶ相続トラブルの回避策と手続きの詳細——

2025/11/25

 

高齢化が進む日本では、認知症の親を抱える家庭が増えています。その中で、相続に関するトラブルも増加しており、特に遺言作成と成年後見制度の活用は重要なテーマです。本記事では、習志野市・船橋市・千葉市・東京都で実際にあった事例を交えながら、相続トラブルを未然に防ぐための具体的な手続きやポイントを詳しく解説します。


1. 認知症と遺言の有効性

民法では、遺言を作成するためには**「意思能力があること」**が必要です。意思能力とは、遺言者が自分の財産を理解し、どのように分配するかを判断できる状態を指します。
認知症の進行度によっては、遺言作成が無効と判断される可能性もあるため、事前の準備が不可欠です。

実例1:習志野市・軽度認知症の母のケース

習志野市在住の母(78歳)は軽度認知症と診断されていましたが、自宅不動産(築35年の一戸建て、評価額約3,500万円)と預貯金(約1,200万円)の分配について明確な意思を持っていました。
母は公正証書遺言を作成し、医師の診断書と面談記録を添付。さらに、相続人全員に遺言内容を説明した文書を作成しました。
結果として、相続発生後、子どもたちは遺言内容に納得し、遺産分割協議を行うことなくスムーズに財産を分配できました。

このケースでのポイント:

  • 公正証書遺言の利用により、遺言無効の主張を防止
  • 医師の診断書が証拠として有効
  • 家族への事前説明で感情的対立を回避

実例2:船橋市・判断能力が疑われた父のケース

船橋市在住の父(82歳)は、遺言作成時に家族から「判断能力に疑いあり」と指摘されました。父は預貯金(約2,500万円)と市内のマンション(評価額約4,000万円)を遺産として分配する意向を示しました。
この場合、公正証書遺言作成の際に家庭裁判所による意思確認手続きと医師診断書を提出しました。
結果として、遺言は法的に有効と認められ、相続人間での争いは回避されました。

ポイント:

  • 判断能力に疑義がある場合でも、専門家の介入で遺言の有効性を確保
  • 財産目録と評価額を明確に記載することが重要

2. 成年後見制度の活用

成年後見制度は、認知症や知的障害などで判断能力が不十分な人を法律的に支援する制度です。後見人が選任されると、財産管理や契約行為を代理で行うことができます。

実例3:千葉市・重度認知症の父のケース

千葉市在住の父(85歳)は重度認知症で、自ら遺言作成は不可能でした。家庭裁判所に申し立てを行い、成年後見人を選任
後見人は銀行預金の整理、年金の受給手続き、保有不動産(評価額約5,500万円)の管理などを代理で行い、相続手続きを円滑に進めました。
後見人の介入により、兄弟間での感情的対立も回避されました。さらに、後見人は相続税の試算や申告書作成にも協力し、税務上のトラブルも防止しました。

実例4:東京都・後見人選任を巡る争い

東京都在住の高齢夫婦では、認知症の妻の財産管理を巡り、長男と次男が後見人選任を争いました。
家庭裁判所は中立的な第三者を後見人に選任。後見人は、夫婦の預貯金約6,000万円と不動産(評価額約8,000万円)の管理・分配を行い、最終的に円滑な遺産分割を実現しました。
このケースは、後見人の選任が感情的対立を避け、法的整理をスムーズに行うために有効であることを示しています。


3. 実務での細かい注意点

3-1 遺言作成時のポイント

  • 意思能力の証明:診断書や専門家による確認
  • 公正証書遺言の利用:証拠力が高く、争いを防ぐ
  • 財産の明確化:預貯金・不動産・有価証券など全て記載
  • 家族への事前説明:後日争いを避けるための資料作成

3-2 成年後見制度の注意点

  • 後見人は遺言作成自体はできないが、手続きの補助・資料整理は可能
  • 財産の管理・処分には家庭裁判所の許可が必要な場合あり
  • 適切な申立てを行わないと、後見人選任まで時間がかかる

3-3 相続税・財産評価の整理

  • 認知症で遺言作成できない場合、成年後見人が代理で評価や申告を行う
  • 不動産・金融資産・債務を全て整理して、相続税申告を確実に行う
  • 特にマンションや古い自宅は、市場価格・固定資産評価の両面で確認

4. トラブル防止のための実務対応

  1. 医師による診断書の取得
    • 遺言作成時に意思能力を証明する
  2. 公正証書遺言の作成
    • 自筆証書遺言よりも証拠力が高い
  3. 成年後見制度の適切な活用
    • 財産管理、相続手続き、遺産分割協議の代理
  4. 財産目録・面談記録の作成
    • 相続人間の説明資料として活用
  5. 家族間での事前相談
    • 意思確認や分配方法の理解を共有

5. まとめ

認知症の親がいる場合の遺言作成と成年後見制度の活用は、ニッチで高度な専門性が求められる相続分野です。
具体的な実例を見ると、正しい制度利用や手続きの準備が、相続トラブル防止にどれほど有効かが理解できます。

  • 遺言作成時の意思能力確認と医師診断書の取得
  • 公正証書遺言の活用による証拠力強化
  • 成年後見制度による財産管理・相続手続きの円滑化
  • 財産目録や面談記録での事前整理
  • 家族間での説明・合意形成

これらを実践することで、習志野市・船橋市・千葉市・東京都にお住まいの方々も、安心して相続手続きを進めることができます。

法律の専門家に相談することで、法的リスクを最小化し、家族全員が納得できる形で遺産分割を行うことが可能です。
認知症と相続の問題は今後ますます増えると予想されるため、早めの準備が不可欠です。


 

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つだぬま相続相談室 行政書士 江川二朗
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