【解決事例】「50年前の養女」が相続人に!?プロも見落とした盲点と、放置された相続登記の罠(山梨県-習志野市-横浜市)
はじめに
「相続人はこの3人だけのはずです」
山梨県の不動産について、習志野市に住む四男の方からご相談をいただきました。
しかし、手続きを進めていく中で、
・過去の相続登記が未了
・相続人の変動
・そして誰も把握していなかった“新たな相続人”の存在
が明らかになりました。
今回は、50年前の養子縁組が影響した複雑な相続事例をご紹介します。
時系列の整理
本件は複数の相続が重なっています。
① 二男が8年前に死亡
② その際、遺産分割協議が行われた
③ 二男名義の不動産は三男が取得する内容となっていた
④ しかし、その相続登記は行われていなかった
⑤ その後、三男が昨年死亡
⑥ 四男から相続手続きの相談を受ける
問題①:過去の相続登記がされていない
四男から提示された遺産分割協議書によると、二男の不動産は三男が取得する内容になっていました。
しかし、登記を確認すると、名義は二男のままでした。つまり、
「遺産分割はしたが、相続登記がされていない」状態です。この場合、現在の相続人で改めて手続きをやり直す必要があります。
この遺産分割協議を受任していた、地元山梨の司法書士事務所は、なぜ相続登記を進めなかったのか。その理由は、その事務所が、一族の戸籍について私と同じ見落としをしていて、後になってそのことが判明したのです。
問題②:相続人の変動と相続放棄
三男の死亡により、相続人は以下のようになりました。
・長男の息子
・三男の娘
・四男
この3名で遺産分割協議を行う予定でした。
しかし手続きを進める中で、三男の娘が相続放棄をしました。
その結果、三男の持分は他の相続人で再度協議する必要が生じました。
問題③:想定外の相続人の発覚
さらに調査を進めると、決定的な事実が判明しました。それは、兄弟の父が約50年前に養女を迎えており、その方との離縁がされていなかったという点です。
つまり、この養女(横浜市在住)の方も相続人に該当することが判明しました。
この事実は、
・依頼者
・過去に遺産分割を扱った司法書士事務所
いずれも把握していませんでした。私も見落としていました。
そして、過去に相続登記が行われていなかった理由は、その事実に、司法書士も後で気づいたからではないかと思います。
解決方法:関係者の整理と合意形成
本件では、まず相続関係を正確に整理し、
・現在の相続人の確定
・相続放棄の反映
・養子の存在の確認
を行いました。
その上で、関係者間で調整を進め、
最終的にすべての財産を四男が取得することで合意が成立しました。
解決結果:無事に相続登記が完了
複雑な経緯を経ましたが、最終的には
・遺産分割協議の再構成
・必要書類の整備
を行い、山梨県の不動産について相続登記を完了することができました。
本件のポイント
今回の事例から分かる重要なポイントは以下の通りです。
・遺産分割協議をしても、登記をしなければ意味がない
・相続人は過去にさかのぼって調査する必要がある
・養子縁組は長期間経過していても相続に影響する
・相続人の一部が相続放棄すると、手続きはさらに複雑になる
見落としが大きなリスクになる
本件では、
・過去の相続登記未了
・養子の存在の見落とし
といった要素が重なり、手続きが大きく複雑化しました。
相続では「たぶん大丈夫だろう」という思い込みが、
後々大きな問題につながることがあります。
まとめ
相続手続きは、一見単純に見えても、
過去の事情や家族関係によって大きく左右されます。
特に、
・昔の戸籍
・養子縁組
・未了の相続
が関係する場合は、専門的な判断が不可欠です。
複雑な相続でお困りの方は、早めにご相談いただくことをおすすめします。